ラムサール条約登録湿地「瓢湖」
2008年10月30日、瓢湖が正式登録されました
瓢湖ライブカメラ
ラムサール条約とは
ラムサール条約は、湿地の保護と利用管理を目的とした国際条約です。
正式名称は、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」です。
1971年に、イランのカスピ海湖畔の町ラムサールで採択されたことから「ラムサール条約」と呼ばれています。
環境に関する国際条約の先駆的存在で、湿地生態系そのものを対象とする画期的な条約です。
日本は、1980年にラムサール条約に加入しました。
ラムサール条約登録湿地とは
条約に加入する国々は、自国の湿地を条約で定められた国際的な基準に沿って「国際的に重要な湿地に関する登録簿」に登録します。
これがいわゆる「ラムサール条約登録湿地」です。
条約では、沼沢地、湿原、泥炭湖、または陸水域、および水深が6メートルを超えない海域などを湿地と定義しています。
その中には、水田、ため池、水路、ダム湖、汽水湖、河川、遊水池、塩性湿地、湧水地、地下水系、カルスト台地、ツンドラ、マングローブ林、干潟、藻場、サンゴ礁などが含まれます。
世界には、172か国2,493か所の条約湿地があり(令和5年8月末現在)日本では53か所が登録されています。
瓢湖の認定までの流れ
寛永3年 |
新発田藩主が13年の歳月をかけ渇水対策用のため池を作る。 |
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昭和25年 |
瓢湖に戦後初めて27羽の白鳥が飛来。 |
昭和29年2月 |
吉川重三郎さんが、警戒心の強い野生の白鳥の餌付けに成功。 |
昭和29年3月 |
「水原のハクチョウ渡来地」国天然記念物指定。 |
昭和29年4月 |
県指定鳥獣保護区(310ヘクタール) |
昭和34年 |
病で倒れた重三郎さんに代わって吉川繁男さんが白鳥保護を行う。 |
昭和34年3月 |
「瓢湖のオニバス」県天然記念物指定。 |
昭和46年 |
水原町が瓢湖水きん公園整備計画を策定。 |
昭和47年 |
水原小学校に白鳥パトロール隊が組織される。 |
昭和50年2月 |
「水きん公園」都市公園指定、白鳥の渡来数486羽。 |
昭和53年 |
白鳥の最高渡来数が1,000羽となる。 |
昭和56年 |
白鳥の最高渡来数が2,000羽を超える。 |
平成元年 |
白鳥の最高渡来数が4,000羽を超える。 |
平成3年 |
瓢湖東側に東新池が完成 |
平成11年5月 |
「東アジア・オーストラリア地域フライウエイ重要生息地ネットワーク」参加。 |
平成12年 |
瓢湖北側にあやめ池、さくら池が完成。 |
平成12年11月 |
白鳥の最高渡来数が6,800羽となる。 |
平成17年11月 |
「瓢湖特別保護地区(8ヘクタール)」国指定鳥獣保護区(281ヘクタール) |
平成20年5月28日 |
環境省の公聴会開催 |
平成20年7月31日 |
「瓢湖特別保護地区」指定拡大の官報告示 |
平成20年9月9日 |
地元自治体の承諾意見書の提出依頼 |
平成20年9月24日 |
承諾書の提出 |
平成20年10月27日 |
官報告示「国際的に重要な湿地」の指定(国内36番目) |
平成20年10月30日 |
第10回ラムサール条約締約国会議において登録証を授与。 |
第10回締約国会議(2008年10月28日から11月4日)
第10回締約国会議が、2008年10月28日から韓国のチャンウォンで開催され瓢湖が、ラムサール条約登録湿地として、正式に認定されました。
期間中の10月30日には「登録認定証授与式」が行われ、ラムサール条約事務局から天野市長に、登録認定書が授与されました。

更新日:2023年10月26日