施政方針

更新日:2026年03月31日

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令和8年度施政方針(令和8年2月25日議会定例会)

  市長は、令和8年第2回阿賀野市議会定例会において、市政運営に対する基本姿勢や重点施策などを示す施政方針を述べました。

   本日、令和8年第2回阿賀野市議会定例会におきまして、令和8年度の予算案、ならびに関連議案のご審議をお願いするにあたり、市政に取り組む所信の一端を述べさせていただきます。   

   ご承知のとおり、我が国の現在の政治、経済、金融等を取り巻く情勢の中で、政治に関しては、先に実施された第51回衆議院議員総選挙の結果から、自民党と日本維新の会、その他与党系が、合わせて354の議席を得て、引き続き政権を担うこととなりました。これにより選挙戦でも謳われていた「責任ある積極財政」の下、どのような経済・金融政策が打ち出されるのか、国の令和8年度予算にどう反映されていくのか、また、今後の株式市場、為替市場、債券市場の他、穀物市場や原油先物などの動向を注意深く見ていく必要があります。
   このような状況から、私としては、我が国に及ぼす影響を勘案しつつ、正に先を見通した柔軟な市政運営を行うことが肝要と認識している所でありますが、特に、株価と為替の動向は経済のみならず、暮らしに大きく影響を与えることから、物価の動向に加え、国から示される、あるいは県から示される予算、事業について、感度を上げてこれを捉え、あるいは予測し、予めの対応ができるように取り組んでまいります。

   令和8年度は、昨年6月に阿賀野バイパスが全線開通し、ヒト、モノ、コトの流れが変化していることへの対応、また従来から手付かずの案件を再確認し、見直しを行いながら施策を前に進める重要性や、「第3次阿賀野市総合計画」に基づく具体なまちづくりを進めることなど、令和7年度から始まった挑戦の、更なる飛躍を目指す年であります。そのため、まずは市役所機能、人材力の強化を図ります。人口減少下では官民が一体となり、ライフステージに合わせた子育てや暮らしのサポート体制の整備は欠かせません。これに対応するため組織機構の改編を行い、住民サービスの強化を図ってまいります。また、将来を見通した職員の年齢構成を踏まえての組織づくりや人材確保、人づくりに従来取り組んでこなかったことを踏まえ、この是正を図りつつ、併せてデジタル推進に向けた外部専門人材の活用、阿賀野sの歴史や文化を整理し保存・保護する人材の育成等、数年先を見据え、組織内人材活用、社会人採用などに、既に取り組んでいるところであります。
   このような状況から、令和8年度予算の編成にあたりましては、これまで単年度ごとに編成方針に掲げていた重点施策を、将来にわたり持続可能な阿賀野市の実現のため、普遍的な考えに基づく三つの視点を方針に掲げて編成しました。   

   はじめに、一つ目の視点「人口減少対策の視点」では、人口減少の抑制と人口減少社会を見据えた対応を両輪で進めるものとして、重層的、複層的な対策がベースと考えており、財源の安定性や継続性を考慮しつつ、地域資源、ならびに行政運営資源を活用した施策を展開してまいります。
   その取組として、小中学校の給食費については、その負担軽減を拡充いたします。また、移住・定住の促進につなげるため、市内企業の魅力発信を強化するとともに、関連する交流人口の確保も大切な要素でありますので、新潟大学との連携により観光戦略を検討し、具体的な事業の実施につなげてまいります。同時に阿賀路として五泉市と阿賀町、っして近年連携してイベント等に取り組んでおります佐渡市との協力体制を維持・強化しながら、観光協会や旅館協同組合、「道の駅あがの」と協同し、来訪者数の増加に努めてまいります。
   このほか、持続可能で活力あるまちづくりの一環となる、子どもの教育環境の向上と効率的な施設運営の両立のため、老朽化した各小学校プールを統合し、校外拠点型の屋内プールの整備を進めます。なお、同じく拠点となる、安田B&G海洋センタープールの整備については、B&G財団の事業要件変更により、支援の活用が難しくなっていることから、引き続き要請・要望活動を行ってまいります。
   議員各位におかれましては、側面からのご支援とご協力をお願いするものであります。

   続きまして、二つ目の視点「安全・安心の視点」では、インフラメンテナンスにおける予防保全が、結果的に財政負担の軽減と長寿命化につながるように、ヒトの健康管理も同じであります。特に循環器系の病態管理は、議員各位も、自ら血圧を記録、管理されているように大変重要であります。令和8年度からは、これまでの三つの寄附講座に加え、循環器総合医療学講座を開設いたします。これにより、ヒトの主要機能に係る四講座が揃うこととなります。このことは、新潟大学医学部、厚生連との「つながりづくり」の成果と思っており、今後も新潟大学医学部の各教室や教授、厚生連との連携を維持・強化し、市民の皆さま方の健康を守ってまいります。また、医療を取り巻く環境は厳しさを増しておりますが、その中にあっても、救急搬送時の対応力向上を図る必要があることから、救急搬送業務にICTシステムを導入し、市民の皆さまの命を守ります。
   そして市は、災害に強いまちづくりを展開することにより、市民の皆さまの生命と財産を守る使命があります。中には「何百年に一度の災害に対処しなくていい」というご意見もあるようですが、何百年に一度の災害を想定して、国が国民の生命と財産を守るために、例えば阿賀野川の河川改修を行っているように、県や我々市町村も同様の対応が無論大事であると思っております。「何百年に一度の災害を想定しての対応はしなくてよい」「何もしない」ということは、市長としての第一の責務である「市民の生命と財産を守る」ということを、自ら放棄することであって、私が人としての矜持を捨てることにもなります。私は、そのようなことはできませんし、そのようなことをすれば、おのずと市民の皆さまからそれなりの審判が下されるはずであります。しっかりと市長としての第一の責務を果たすためにも、これまで耐震性が低いながら手を付けてこなかった安田体育館の機能・役割を見直し、耐震改修を進め、併せて維持管理の面から、順次、他体育館を集約する予定としております。また、災害の種別ごとに、その対応や行動が違うことなど「地域防災力についての普及啓発」を各自治会のご理解を得ながら取り進め、もって地域防災力の強化と避難所での良好な生活環境確保のため、移動式トイレカーの整備、簡易ベッドなどの拡充に努めてまいります。
   さらに安全・安心の視点に関して、もう一点触れさせていただきますと、児童生徒の安全確保のため、通学路の道路外側線の整備を、令和8・9年度の2カ年で、重点的に進めることとしております。

   最後の三つ目の視点「SDGs・ワンヘルスの視点」では、「分野横断的な持続可能社会への取組、健康課題の取組」に着手いたします。特に、有害鳥獣被害の防止については、春以降に県が実施予定の、熊の生息頭数調査結果に基づき、所要の対応を猟友会、阿賀野警察署と共に展開いたします。また、緊急銃猟、および捕獲後の整備を予定し、加えて小中学校周辺の藪や樹木の伐採を行い、有害鳥獣を寄せ付けないための環境整備を進めてまいります。また、事故等により負傷し、自立できない有害鳥獣の対応についても、安全確保と動物愛護の観点から、関係者、および関係機関と協議の上、速やかに対応ができるよう体制を構築いたします。
   瓢湖水きん公園については、その外周の整備が長年に渡り手付かずでありました。自然環境、ならびに生活環境の並立、共存を図るため順次整備に取りかかります。
   阿賀野市の自然環境を後世に残しつつ、ヒト、動物、地球の健康は一体であるという概念の下、ワンヘルス条例の制定を行い、併せて有機農業の普及と進展に資してまいります。加えて、熱帯性の疾病予防を含め、いわゆる予防医療の観点から、積極的な情報発信、ワクチン接種や各種検査推奨に努めてまいります。また、母子手帳アプリを活用し、妊婦、子育て世代をサポートするとともに、効果的な新たな検査方法やワクチンが開発普及される場合は、その導入について検討を行います。

   さて、本市には、多くの優良・有望な企業が存在し、地域の雇用や経済を支えていただいておりますが、人材不足が大きな課題となっております、このため、市内企業と市内就業希望者のマッチングに引き続き取り組み、併せて米作り以外の部分での地域おこし協力隊の展開が可能であるか、関係者との協議を進めるとともに、専門的知識を有する人材の確保、活用などを通じ、農畜産業や商工業、観光を含め、市全体の生産力の維持・向上に努めてまいります。
   地場産業の安田瓦につきましては、瓦ロード周辺の整備が進み、交流人口拡大の拠点の一つとなっており、加えて「北限の瓦づくり」としての文化的評価の向上にも力を入れております。市外に向かっては、機会あるごとにその価値を伝えており、首都圏の方からも「安田瓦を使いたい」というお声をいただくようになりました。引き続き、関係者と連携しながら普及宣伝に努めてまいります。また、観光の振興と交流の拠点である「道の駅あがの」の整備の一環として設置したモニュメントや、同会場でのイベント開催などを活用し、来訪者のまち(市内)回遊性の確保と観光事業者への支援を展開してまいります。
   また、阿賀野バイパスの全線開通は、阿賀野市の地政学的位置付けを高め、隣接地域からは注目や関心が寄せられています、これを活かした、具体的なまちづくりを展開することが重要であることから、長岡造形大学の教授から指導や助言をいただきながら、市内関係事業者との協議を開始しているところであります。空き家対策については、防災や防犯などの安全面や、衛生面をはじめとする生活環境、都市環境の整備のためにも重要であることから、空き家の除却などに所要の支援を行ってまいります。
   一方、これら多岐にわたる施策、事業を実施する上で、将来世代に「負担を負わせない」ことを常に念頭に置く必要があります。令和8年度は、人口減少のダメージをいかに少なくするかを意識しつつ、縮小社会適応策を展開していく年であるとも言えます。いわゆる「縮充」について、議員各位からのご理解を、切にお願い申し上げます。

   さて、先の令和8年度当初予算説明会で、議員の皆さま方にお伝えしたとおり、本予算に込めた思いは「阿賀野市は挑戦を続けます  あなたの未来と笑顔のために」であります。このあなたは、今を生きる市民の皆さま方であり、未来の市民の皆さま方でもあります。この思いをベースとして、職員一人ひとりが挑戦し、取り組んでいくには、職員の活性化と能力が発揮できるような環境づくりも大切であると思っております。国、県と連動した業務のシステム化や各種研修などを実施するとともに、昨年も申し述べさせていただきました「品位・情熱・結束・規律・尊重・貢献・寛容・探求」という言葉をもって「ワンチーム」として、そして三つのS「Strong 強く」「Spread 広く」「Social 社会とのつながり」、この三つのSを意識して、職員が職務にあたることができるよう、引き続き私自身も職員の諫言を聞きながら取り組んでまいります。市民の皆さまからは「職員の表情が明るくなった」という声に加え、「職場全体が明るくなった」という声をいただいております、各職員がこれを糧にして、オフィスエンゲージメントが更に高まることを期待しているところであります。その中にあって、年明け早々に「新潟ふるさとCM大賞」でグランプリを受賞できたこと、さらに今月7日には、脱炭素に関する取組が評価され、令和7年度「にいがた緑の陣」において「技能賞」を受賞できましたことは、これら取組の成果の一つと考えており、職員の頑張りに感謝をしています。一方、冒頭にも触れさせていただきましたが、市民の皆様方から市役所の利便性を感じていただくためには、またライフステージに合わせた組織機構の改編を行います。このことについては、今が最終形ではなく、必要に応じての見直しや最適化を図ってまいりたいと考えております。

   結びに、令和8年度当初予算、ならびに政策・事業につきましては、「阿賀野市総合計画2025-2032」の前期基本計画における七つの政策を念頭に、「人口減少に直面している今だからこそ、持続可能な行政を全庁体制で実現したい」という思いの下、この長期的に取り組むべき課題を踏まえ、次世代につなぐ阿賀野市の実現を目指し、これまで申し述べさせていただきましたとおり、三つの視点を方針に掲げ予算編成したことをあらためてお伝え申し上げ、まちづくりの目標である「住みよい、いきいき元気なまち」の実現のため「みんなで創る阿賀野市」を理念に掲げ、職員とともに「ワンチーム」で挑戦してまいります。

   議員各位におかれましては、重ねてのご理解を衷心よりお願い申しあげ、私の施政方針といたします。

 

阿賀野市長    加藤 博幸

 

 

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